法人の電気料金の見直しの方法と削減方法は?
昨今の電気料金の高騰にともない、電気料金の見直しを考えている法人も多いでしょう。
本記事では、電気料金を見直す際に注意するポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.電気料金の最近の推移について
- 1.1.直近の電気料金の推移について
- 1.2.電気料金値上げの理由
- 2.法人の電気料金削減方法
- 2.1.省エネルギー機器への切り替え
- 2.2.適切な温度設定
- 2.3.不要な電源の切り替え
- 2.4.時間帯を意識した利用
- 2.5.余剰電力の売却
- 2.6.電力会社の見直し
- 3.電力会社乗り換えのメリット
- 3.1.コスト削減
- 3.2.多様なプラン
- 3.3.再生可能エネルギーの利用
- 3.4.付加価値サービスの利用
- 3.5.地域貢献
- 4.電力会社乗り換えのデメリット
- 4.1.自社にあった電力会社やプランを選ぶ手間
- 4.2.価格の変動
- 5.電力会社乗り換えの際の手順
- 6.新電力に関するよくある質問
- 7.まとめ
電気料金の最近の推移について
直近の電気料金の推移について
電気料金は2021年から価格高騰が続いている状況です。
その原因としては、ウクライナ情勢の問題や天然ガスの需要増加による価格上昇などがあげられ、この価格高騰は今後も続くことが確実視されている状況です。
電気料金値上げの理由
電気料金が値上げになる主な理由は、いくつかあります。
これらの要素が複雑に絡み合って料金は変動します。
燃料価格の変動
我が国が電力を作るために使う燃料の大部分が、原油やLNG(液化天然ガス)等の化石燃料です。
燃料価格が世界的な需給バランスによって上昇すると、直接電気料金へと反映されます。
再生可能エネルギーの導入費用
近年、環境問題への関心の高まりとともに、再生可能エネルギーの導入が進んでいますが、これらのシステムを導入するための初期費用やメンテナンス費用は、高額となります。
再生可能エネルギーの導入費用も結果的に電気料金に反映され、値上げの一因となっています。
電力需要の増加
産業活動の活発化や電子機器の普及により、電力需要は年々増加し続けています。
また、大型企業のオフィスビルなどで省エネ対策に乗り出しているものの、コロナ禍によるテレワーク環境の整備などにより、家庭での電力消費量も増加傾向です。
法人と個人の電力需要の増加も、電気料金の上昇に影響しています。
設備投資や人件費の増加
電力インフラ整備のための設備投資や、電力会社の人件費もまた、電気料金の値上げを引き起こす要素となっています。
特に災害対策強化のための設備投資や高齢化にともなう経験豊富な技術者の人件費は、上昇傾向です。
法人の電気料金削減方法
法人の電気料金を削減するための方法はいくつかあります。
以下に挙げた方法以外にも、定期的な消費電力のチェックやビル全体の消費電力の管理といった一歩踏み込んだ対策も有効です。
電力会社やエネルギーコンサルタントに相談し、法人に最適な節電策を見つけましょう。
省エネルギー機器への切り替え
一般的に古い機器よりも新しい機器のほうが効率的に動作します。
特に照明はLED等の省エネ型に切り替えるだけで、消費電力を大幅に削減できる可能性があります。
適切な温度設定
エアコン等の空調設備は、設定温度を上げることで電力使用量を削減できます。
夏は28度、冬は20度が目安と言われています。
不要な電源の切り替え
コンピューターや照明など、不要なときは必ず電源を切ることが重要です。
また、電源タップのスイッチを切る、またはPCのスリープ機能を活用すると良いでしょう。
時間帯を意識した利用
電力のピーク時間帯(一般的には夏季や冬季の昼間)を避けて利用することで、電力料金を削減できる場合もあります。
法人の場合、夜間電力タイプなどの時間帯別電灯を利用していれば特に有効です。
余剰電力の売却
太陽光発電などを導入し、余剰分を電力会社へ売却する方法もあります。
これは初期投資が必要ですが、長期的に見ると大きな節約につながる可能性があります。
電力会社の見直し
電力自由化により、電力会社を選択することが可能になりました。
最適なプランを見つけるため、他社の料金やサービスを比較してみてください。
本章の内容をさらに具体的にしたチェックシートもご用意しております。
すぐにチェックできる項目を用意しておりますので、ぜひご活用ください。
電力会社乗り換えのメリット
コスト削減
発電設備を保有していないケースがほとんどで、従来の電力会社と比較して運営コストを低く抑えられる場合が多いため、その分を電気料金の低減に反映していることがあります。
そのため、新電力に切り替えることで電気料金を削減できる可能性があります。
多様なプラン
多様な電力供給プランを提供しており、ライフスタイルや時期に応じてプランを選ぶことができます。
再生可能エネルギーの利用
再生可能エネルギーを主体とした電力を供給する企業も多く、環境に配慮したエネルギー選択をすることが可能です。
付加価値サービスの利用
電力供給だけでなく、エネルギー管理サービスやスマートホーム化支援などの付加価値サービスを提供しているケースもあります。
地域貢献
地元の新電力を選ぶことで地域の電力供給への貢献や、地元経済の活性化に繋げることができます。
電力会社乗り換えのデメリット
自社にあった電力会社やプランを選ぶ手間
2023年12月7日時点で小売電気事業者の登録件数は731社にもおよびます。
そのため自社に適した電力会社やプランを選択するのには、多くの時間と労力がかかります。
また見積書のフォーマットが各社で異なるため、電力の知識がない状態で比較することは難しい場合が多いです。
令和5年12月7日現在 計731事業者(電気事業法に基づく登録事業者数)
経済産業省 資源エネルギー庁 登録小売電気事業者一覧
価格の変動
電気料金単価が、電力取引所の売買価格に連動する市場連動プランを提供している場合があります。
その場合、市場価格によって単価が変わるため、前月と同じ量の電気を使った場合でも月額の電気料金に大きな変動が発生します。
月額の電気料金をある程度決まった額で管理したい場合は、単価が固定されているプランを選択しましょう。
▼市場連動プランについて詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。
電力会社乗り換えの際の手順
電力会社を切り替える手順はそれほど難しくはありませんが、自社に合った電力会社を確認することや必要な契約手続きを確認することが大切です。
①電力会社の調査と選定 電力会社の料金プランや、提供サービス、供給エネルギー源などを比較し、自社の価値観に合う最適な電力会社を選びましょう。 |
②契約内容の確認 選定した電力会社の契約に必要な内容を確認します。既存の電力会社との契約解除に必要な手続きや、切替先電力会社との契約に必要な情報を把握しましょう。 |
③現在の電力会社との契約解除 現在の電力会社との契約を解除します。この際、解約手数料が発生するかどうか確認し、発生する場合はそのコストも考慮に入れましょう。 |
④切替先電力会社との契約手続き 現在の電力会社との契約を解除したら、次に切替先電力会社との契約を行います。選定した電力会社のウェブサイトやカスタマーセンターを通じて契約手続きを行います。 |
⑤いつから供給開始か確認 切替先電力会社との契約が完了したら、供給が開始されます。忘れずに供給開始時期を確認しましょう。 |
新電力に関するよくある質問
Q:新電力に変更することで、停電のリスクは増えますか? |
A:電気の質や配電方法に違いはないため、新電力と大手電力で停電のリスクは変わりません。 |
Q:新電力に切り替えることによって発生するリスクはありますか? |
A:考えられるリスクは、値上げと撤退です。 |
Q: 電気削減クラウドを利用することと自社で新電力に見積りを取得することの違いはなんですか? |
A:問い合わせにかかる労力と見積比較を当社が代行いたします。 |
まとめ
昨今電気料金は高騰傾向にあり、法人の電気料金の特性を理解した上で電気料金削減に取り組んでいくことが重要です。
中でも電力会社の切り替えは費用等をかけずに取り組むことができ、削減のメリットを感じられる可能性が高いため、電気料金の削減に取り組みたいと考えている場合は、最初に取り組むことを推奨します。
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