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燃料費調整額の確認方法は?請求書の見方とあわせて解説

「燃料費調整額ってどこに書いてあるの?」「請求書を見てもよくわからない…」と感じたことはありませんか?

燃料費調整額は、毎月発行される請求書で確認できるほか、計算式を基に自ら導き出すことも可能です。

この記事では、電気料金の請求書の見方とあわせて、燃料費調整額の確認方法を解説します。


目次[非表示]

  1. 1.燃料費調整額とは?請求書の確認ポイントも解説
  2. 2.請求書の見方:燃料費調整額を含む各項目の意味を解説
    1. 2.1.基本料金
    2. 2.2.電力量料金
      1. 2.2.1.燃料費調整額
    3. 2.3.再生可能エネルギー発電促進賦課金
    4. 2.4.請求予定金額
  3. 3.燃料費調整額は自分で計算して導き出すこともできる
    1. 3.1.燃料費調整単価は電力会社のホームページで確認できる
  4. 4.まとめ


燃料費調整額とは?請求書の確認ポイントも解説

燃料費調整額とは、石油や石炭、液化天然ガス(LNG)など、火力発電に用いられる燃料の価格変動を毎月の電気料金に反映するための金額です。燃料費調整制度として、大手をはじめとする多くの電力会社で導入されています。

燃料費調整額が電気料金に含まれる理由は、主に以下の2つです。


  • 国際情勢や為替の影響を電気料金に反映させるため
  • 燃料の価格変動から電力会社の経営を守り安定させるため


本来なら電気料金は一定で変わらないのが理想です。しかし、燃料価格は国際情勢や為替の影響で毎月変動しますし、変動分を電力会社だけで受け止めることは困難です。仮に燃料価格の変動を理由に電力会社の経営が悪化した場合は、電気の基本料金が上がる可能性があります。

こうした事態を回避するため、燃料価格の変動を毎月の電気料金に自動で反映する仕組みとして燃料費調整額が導入されています。

燃料費調整額は電気料金を構成する要素のひとつであるため、請求書で確認することが可能です。


なお、燃料費調整額については、こちらの記事でも解説しています。

​​​​​​​   燃料費調整額とは?電気料金に含まれる理由と反映されるタイミングを解説 電気料金明細を見て、「燃料費調整額って何?」と疑問を抱いたことはありませんか?この記事では、燃料費調整額の計算方法・変動要因・反映タイミング、さらにはコスト管理の観点で知っておきたい見直しのポイントまでわかりやすく解説します。 エネクラウド株式会社



請求書の見方:燃料費調整額を含む各項目の意味を解説

電気料金の請求書には、主に以下の項目が記載されています。


  • 基本料金
  • 電力量料金(燃料費調整額)
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金
  • 請求予定金額


ここでは、それぞれの意味について解説します。


基本料金

基本料金とは、電力会社・契約プラン・アンペア数などによって異なる固定料金です。電気を使用していない月も必ず支払う必要があります。

なお、基本料金の主な内訳は、電力会社の人件費・発電設備費・機材費・諸経費などです。


電力量料金

電力量料金とは、利用者の実際の使用電力量に応じた変動料金です。使用電力量の範囲を3つに分けて、各段階に応じた電力量単価を電気料金に反映する「三段階料金」が広く採用されています。


燃料費調整額

燃料費調整額は燃料の価格変動に応じて増減しますが、同時に使用電力量の影響も受けます。これは燃料費調整額を求める計算式が「燃料費調整単価×1ヶ月の使用電力量」であるためです。

特定の3ヶ月間の平均燃料価格を基に算出された「燃料費調整単価」が2ヶ月後の電気料金に反映され、その月の使用電力量とかけ合わせることで燃料費調整額が導き出されます。

一般的に燃料費調整額は電力量料金に含まれるため、請求書では電力量料金の内訳として記載されていることがほとんどです。


再生可能エネルギー発電促進賦課金

再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下 再エネ賦課金)とは、電力会社による「再生可能エネルギー発電を行う事業者の余剰電気の買収」にかかった費用の一部を電力利用者が負担する際に支払う費用です。

金額は全国一律で、2025年は1kWh当たり3.98円となっています。


請求予定金額

請求予定金額とは、利用者が実際に支払う電気料金のことです。

上述した「基本料金」「電力量料金(燃料費調整額)」「再エネ賦課金」の合計金額ともいえます。



燃料費調整額は自分で計算して導き出すこともできる

燃料費調整額は計算して求めることも可能です。


  • 燃料費調整額=燃料費調整単価×1ヶ月の使用電力量


例えば、燃料費調整単価が「▲3.0円/kWh」とマイナスになり、1ヶ月の使用電力量が「25,000kWh」だった場合は計算式が「▲3.0×25,000」となるため、燃料費調整額は▲75,000円と導き出せます。この場合、電気の基本料金から75,000円が差し引かれます。


燃料費調整単価は電力会社のホームページで確認できる

燃料費調整単価は、電力会社のホームページで確認できます。厳密には公開されているのは「翌月分の燃料費調整単価」ですが、それに先月分の使用電力量をかけ合わせれば大体の燃料費調整額を予測することが可能です。

電力会社によっては、過去の燃料費調整単価を一覧で公開していることもあります。上昇したのか下降したのかはもちろん、どれだけ変動したのかまで把握できるため、国際情勢や為替と照らし合わせることである程度の傾向をつかめます。



まとめ

この記事では、燃料費調整額の確認方法について以下の内容を解説しました。


  • 燃料費調整額は電気料金を構成する要素のひとつであるため、請求書で確認できる
  • 請求書には「基本料金」や「電力量料金」などが記載されており、燃料費調整額は電力量料金の内訳であることが多い
  • 燃料費調整額は「燃料費調整単価×1ヶ月の使用電力量」の計算式で求められる
  • 電力会社のホームページでは「翌月分の燃料費調整単価」を確認できることが多い
  • 翌月分の燃料費調整単価に先月の使用電力量をかけ合わせれば、大体の燃料費調整額を予測できる


燃料費調整額は毎月の電気料金を左右する要素のひとつであり、請求書に記載されているため、電気料金にどれだけ影響を及ぼしたのか簡単に確認できます。

また、燃料費調整額は計算して導き出すことも可能です。燃料費調整額を決める燃料費調整単価が多くの電力会社のホームページに記載されているため、今回ご紹介した計算式に当てはめるだけで算出できます。

燃料費調整額について理解を深めれば、燃料価格がどれだけ変動したか把握できる上に、その理由まで予測しやすくなります。仮に燃料費調整額が上昇した場合は、節電を心がけたり電力会社や契約プランを見直したりと、電気料金の削減に努めることができるため、この機会にぜひ燃料費調整額を確認する習慣をつけてみてください。

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営業本部部長 樟山 雄二郎
営業本部部長 樟山 雄二郎
大手保険代理店にて、BtoC領域における新規営業および事業マネジメントを経験。 その後、関連企業の常務取締役を経て、2021年6月に当社の取締役に就任。現在は、「クラウドシリーズ」(電気削減クラウド・電気管理クラウド)の責任者として、企業のエネルギー最適化を支援するサービス開発・運営を統括。

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