【急務】電気使用量が多すぎる病院が起こすべき行動!おすすめの省エネ・節電対策
電気使用量が多すぎて悩んでいる病院では、照明や空調、その他の設備・機器ごとに省エネ・節電を考慮する必要があります。
病院での省エネ・節電の進め方は多岐にわたるため、自院で優先すべき対策が分からない方も多いでしょう。
この記事では、電気使用量が多すぎる病院におすすめする省エネ・節電対策を紹介します。
目次[非表示]
- 1.病院の電気使用量が多すぎる理由
- 2.病院の電気使用量の内訳
- 3.病院での電力消費が特に多い時間帯
- 4.電気使用量が多すぎる病院での節電事例
- 5.電気使用量が多すぎる病院で欠かせない省エネ・節電対策
- 5.1.①照明で有効な省エネ・節電対策
- 5.2.②空調で有効な省エネ・節電対策
- 5.3.③コンセント動力
- 5.4.④その他
- 6.多すぎる電気使用量の削減なら電気管理クラウド
- 7.まとめ
病院の電気使用量が多すぎる理由
病院では、主に照明、空調、コンセント動力などに電気を使用しています。
特に照明と空調の電気使用量が多い傾向にあるため、優先的に節電・省エネに取り組むことが大事です。
また、病床数が多い大規模な病院や、24時間稼働している病棟がある施設の場合、コンセント動力にも多くの電気を使用しています。
近年は、燃料価格の高騰に伴う電気料金の値上がりもあったため、病院の電気使用量を可視化し、計画的に削減する取り組みが求められます。
病院の電気使用量の内訳
資源エネルギー庁が公開した『夏季の省エネ節電メニュー』によると、平均的な1日の医療機関の電力消費(夏季の点灯帯17時頃)のうち、もっとも割合が高いのは空調であるとしています。
空調の電気使用量の割合は全体の約34.7%で、照明も32.6%と高い数字になっています。
出典元:経済産業省 資源エネルギー庁『夏季の省エネ節電メニュー 令和5年6月 P.9』
空調と照明の合計で7割近くを占めるため、医療機器の電力消費の割合はそれほど高くないことがわかります。
病院での電力消費が特に多い時間帯
病院の電気使用量は、時間帯による差が顕著に現れます。基本的に、電気使用量が多いのは昼間の時間帯であり、夜間は昼間より減少する傾向にあります。
出典元:経済産業省 資源エネルギー庁『夏季の省エネ節電メニュー 令和5年6月 P.9』
時間帯で見ると、8時〜16時頃にかけて電力消費が大きくなるのが一般的です。病院で節電を始める前には、自院での電力消費のピークタイムを正確に把握しておくことが大事です。
電気使用量が多すぎる病院での節電事例
病院では、稼働時間を削減できない設備や機器が多いため、業務に支障を来さない方法での節電が求められます。
ここからは、資源エネルギー庁が公開した『夏季の省エネ節電メニュー 令和5年6月 P.10』に記載されている照明・空調の節電事例を紹介します。
①照明の節電事例
照明の基本的な節電は、できる限り照明を間引きするという取り組みです。事務所の照明を半分間引きした場合、建物全体で4.3%の節電効果が見られたようです。
また、診療時間外の外来部門や診療部門など、使用していないエリアの消灯を行なった結果、同様に4.3%の節電に成功しています。
これらの節電の取り組みでは、労働安全衛生規則基準値である精密作業300Lx、普通作業150Lx、粗な作業70Lxに留意する必要があります。
②空調の節電事例
空調に関しては、3つの取り組みと節電効果が公開されています。
病棟・外来・診療部門(検査、手術室等)・厨房・管理部門など、エリアや部門に分けて適切な温度設定を行なった結果、建物全体で1.6%の節電効果が見られたようです。
また、診療時間外の外来部門や診療部門など、使用していないエリアで空調を停止したことで、1.0%程度の節電ができています。
さらに、日射を遮断するブラインドやカーテン、遮熱フィルム、ひさし、すだれを活用して温度調整をしやすい環境にした結果、1.3%の節電に成功しています。
電気使用量が多すぎる病院で欠かせない省エネ・節電対策
ここからは、電気使用量を抑えたい病院に有効な省エネ・節電対策を紹介します。
①照明で有効な省エネ・節電対策
LED照明の導入は、病院で比較的簡単に始められる省エネ対策です。
環境省が公開した『家庭部門のCO2排出実態統計調査』では、従来型の蛍光灯から直管型のLED照明に交換した場合、電力消費を1/2まで抑えられるとしています。
白熱電球から交換した場合は、1/5まで抑えられるため、省エネ効果絶大です。
また、照明が多い病棟では、無理のない範囲で天井の照明を消灯するか、スポット照明を導入するのが望ましいです。
窓際などの自然採光が差し込む部分に関しては、日頃から消灯努力をするのが大切です。
②空調で有効な省エネ・節電対策
病院の空調においては、空調設備の効率を最大化し不必要な電力消費を削減する対策が重要です。
▼空調における省エネ・節電対策
- 省エネ設計の最新設備への交換
- フィルターの定期的な清掃
- ピークデマンドカット機能の活用
- ガス吸収式冷温水機の空気比の適正化
ピークデマンドカット機能が付いた空調は、電力使用がピークに達する時間帯に電力消費を自動的に削減できます。したがって、電気料金が高いピーク時のコストを抑えることが可能です。
ガス吸収式冷温水機においては、空気比の適切な管理で排ガスの熱損失を最小限に抑えることで、全体的なエネルギー効率が向上します。
③コンセント動力
コンセントからの電力消費を効率的に管理することで、電気代削減に寄与します。
たとえば、事務管理部門では、PCやモニターを使用していないときに電源を落とし、稼働中もディスプレイ輝度を下げるなどして節電します。
調理機器や冷蔵庫に関しては、設定温度の適切な温度設定により、冷却または加熱に必要な電力消費を最小限に抑えることが可能です。
電気式給湯器や給茶機、エアタオルなどは、使用していないときにプラグを抜き、待機電力の消費を減らします。
電気式オートクレーブは、適切な積載量を守り、定期的なメンテナンスを行うことが大事です。
トイレに関しては、温水洗浄便座の温水機能の停止や、保温限定の運用が簡単な節電対策となります。
これらの省エネ対策をスタッフに定着させることで、院内全体での電力消費の効率化が実現可能です。
④その他
他にも、下記のような省エネ・節電対策で病院の電気使用量を抑えられます。
▼病院における省エネ・節電対策
- コピー機などのオフィス機器は、使用頻度に応じて稼働台数を減らす
- ボイラーの空気比の適正化を図り、排ガスによる熱損失を抑える
- 夏季にクールビズを励行し、スタッフに室内温度設定の協力を求める
- デマンド監視装置とデマンドコントローラーの導入でピーク時の電力使用を制御する
病院側の人間のみでできる対策で限界がある場合、デマンド監視装置とデマンドコントローラーを活用した電気使用量の抑制が有効です。
デマンド監視装置により、電力使用状況をリアルタイムで把握できます。
あらかじめ設定した最大デマンド値に達しそうな場合、デマンドコントローラーが設備・機器を制御して、無駄な電力消費を防止します。
病院に適切な最大デマンド値の設定は、専門知識が求められるため、電気管理のコンサルティングサービスの利用で問題をスムーズに解決できます。
多すぎる電気使用量の削減なら電気管理クラウド
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まとめ
この記事では、電気使用量が多すぎる病院での省エネ・節電について、以下の内容で詳しく解説しました。
- 病院の電気使用量が多すぎる原因
- 電気使用量が多すぎる病院での節電事例
- 電気使用量が多すぎる病院で欠かせない省エネ・節電対策
一般的な病院において、照明と空調の電力消費が、全体の約7割を占めているというデータが公開されています。
照明と空調をはじめ、オフィス機器やボイラーなどが省エネ・節電対策の対象となりますが、それには電気使用量の見える化と電気使用状況の分析が重要とされます。
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