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キュービクルとは?企業の電力管理に欠かせない高圧受電設備の基礎知識


企業の電力管理において、キュービクルは非常に重要な役割を果たしています。

しかし、その具体的な機能や重要性について、詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、キュービクルの基本的な知識や企業にとっての重要性について詳しく解説します。


目次[非表示]

  1. 1.キュービクルとは
  2. 2.キュービクルがもたらすメリットと注意点
    1. 2.1.電気料金の削減効果
    2. 2.2.安全性と安定供給の向上
    3. 2.3.設置とメンテナンスの簡便性
    4. 2.4.導入時の注意点と制限事項
  3. 3.キュービクルの設置基準と法的要件
    1. 3.1.設置場所と周辺スペースの要件
    2. 3.2.消防法と電気事業法の関連規定
  4. 4.キュービクルの保守点検と管理
    1. 4.1.定期点検の種類と頻度
    2. 4.2.主要な点検項目と方法
    3. 4.3.保守管理の重要性
  5. 5.企業の電気代削減に取り組むなら『電気削減クラウド』
  6. 6.まとめ


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キュービクルの設置基準を知ろう!具体的な法的要件や安全基準


キュービクルとは

キュービクルは、高圧電力を受電し、低圧電力に変換する設備です。

正式名称は「キュービクル式高圧受電設備」と呼ばれ、工場や大型商業施設、病院などで広く使用されています。

主な役割は、電力会社から供給される6,600Vの高圧電力を、一般的な電気機器で使用可能な100Vや200Vに変圧することです。

この設備により、大規模な施設でも安全かつ効率的に電力を利用することが可能になります。


キュービクルがもたらすメリットと注意点

キュービクルの導入は、企業にとってさまざまなメリットをもたらす一方で、いくつかの注意点も存在します。ここでは、キュービクルがもたらすメリットと注意点について詳しく解説します。

電気料金の削減効果

キュービクルの導入により、企業は高圧電力契約を結ぶことが可能になり、大幅な電気料金の削減が期待できます

高圧受電契約は低圧受電契約と比較して、電気単価が大幅に安くなるため、大量に電気を使用する施設では特に経済的です。

電力会社や事業形態にもよりますが、電気単価が低圧受電契約より10~20%程度削減でき、年間の電気代を大きく抑えられます。

安全性と安定供給の向上

キュービクルは、金属製の箱に各種機器を収納する構造になっているため、感電や停電のリスクが大幅に低減されます

また、風雨や直射日光の影響を受けにくく、小動物の侵入も防ぐことができるため、安定した電力供給が可能になります。

この特性により、企業は電力関連のトラブルを最小限に抑え、事業の継続性を高めることが可能です。

設置とメンテナンスの簡便性

キュービクルは、工場で完成させたものを現地で組み立てる方式を採用しており、設置が容易になり、工期も大幅に短縮できます。

また、機器がコンパクトに収納されているため、点検やメンテナンスの手間が少なく、効率的な管理が可能です。

企業の施設管理担当者の負担を軽減し、より重要な業務に集中できる環境の実現につながります。

導入時の注意点と制限事項

キュービクルの導入には、いくつかの注意点があります。

まず、収納機器の大きさに制限があることを認識しておく必要があります。一般的に、1,000kVAを超える大型の変圧器を収納することは困難です。

また、将来的な設備拡張を考慮した設計が重要で、増設用の開閉器や空き回路の確保が必要となります。

これらの制限を事前に理解し、適切な計画を立てることで、長期的に効果的なキュービクルの運用が可能になります。


キュービクルの設置基準と法的要件

キュービクルの設置において、さまざまな基準や法的要件を遵守することで、安全かつ効率的な運用が可能になります。ここでは、キュービクルの設置基準と法的要件について詳しく解説します。

設置場所と周辺スペースの要件

キュービクルの設置には、適切な場所の確保と周辺スペースの確保が不可欠です。

通常、建物の外部や専用の機械室に設置されることが多く、メンテナンスや将来の拡張のためのスペースも考慮する必要があります。

具体的には、キュービクル周辺に点検や修理のための作業スペースを確保し、将来的な増設の可能性も踏まえた余裕のある配置が求められます

また、屋外に設置する場合は、雨水や直射日光の影響を最小限に抑えるための対策も必要です。

消防法と電気事業法の関連規定

キュービクルの設置には、消防法や電気事業法に基づく規定を厳密に遵守する必要があります。

電気事業法第42条・43条』では、自家用電気工作物の設置者に対して、保安規程の制定や電気主任技術者の選任を義務付けています

また、『消防法施行規則』や『消防庁告示第七号』では、キュービクルの設置場所や構造に関する基準が定められており、これらに従って適切な防火対策を講じることが重要です。

これらの規定を遵守することで、安全で信頼性の高い電力供給体制を構築することができます。


キュービクルの保守点検と管理

キュービクルの安全性と効率性を維持するためには、適切な保守点検と管理が不可欠です。ここでは、キュービクルの保守点検と管理について詳しく解説します。

定期点検の種類と頻度

キュービクルの保守点検は、主に月次点検と年次点検の2種類が行われます。月次点検は、通常1ヶ月または2ヶ月に1回の頻度で行われ、外観確認や異常の有無を確認します。

年次点検は年に1回または3年に1回の頻度で実施され、全体を停電させて詳細な点検を行う重要な点検です。

これらの定期点検を確実に実施することで、キュービクルの安全性と性能を長期にわたって維持できます。

主要な点検項目と方法

キュービクルの主要な点検項目には外観確認や絶縁抵抗測定、過負荷チェックなどがあります。

外観確認では機器の損傷や腐食、異常な発熱などをチェックし、絶縁抵抗測定では電気回路の絶縁状態を確認し、漏電の危険性を評価します

過負荷チェックは各機器が適切な負荷で運転されているかを確認する工程です。これらの点検を通じて、機器の劣化や異常を早期に発見し、事故を未然に防止することができます。

保守管理の重要性

適切な保守管理は、キュービクルの安全性と効率性を維持するために不可欠です。

定期的な点検と適切なメンテナンスにより、突発的な停電や火災などのリスクを大幅に低減することができます

また、計画的な部品交換や設備更新を行うことで、長期的な運用コストの削減にもつながります。


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まとめ

この記事では、キュービクルについて以下の内容で解説しました。

  • キュービクルがもたらすメリットと注意点
  • キュービクルの設置基準と法的要件
  • キュービクルの保守点検と管理

キュービクルは、企業の電力管理において非常に重要な役割を果たす高圧受電設備です。

電気料金の削減、安全性と安定供給の向上、設置とメンテナンスの簡便性など、多くのメリットをもたらす一方で、設置基準や法的要件、保守点検の必要性など、注意すべき点も存在します。

企業がキュービクルを導入し、適切に管理することで、電力コストの削減と安定した事業運営を実現できます。

定期的な点検や保守管理を怠らず、法令を遵守することで、長期的な視点での効率的な電力利用が可能です。

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営業本部部長 樟山 雄二郎
営業本部部長 樟山 雄二郎
大手保険代理店にて、BtoC領域における新規営業および事業マネジメントを経験。 その後、関連企業の常務取締役を経て、2021年6月に当社の取締役に就任。現在は、「クラウドシリーズ」(電気削減クラウド・電気管理クラウド)の責任者として、企業のエネルギー最適化を支援するサービス開発・運営を統括。

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