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工場でのポンプの省エネ対策!コスト削減効果が高い具体的な施策を紹介

ポンプは、水をはじめとした液体の移送に必要な機器であり、工場や施設の中で多数設置されています。ポンプは、運転時間が長いものが多いことから、大きな電力を消費する機器の一つであり、その省エネ化はコスト削減に直結します。
効果的な施策を実践することで、運転コストの削減やCO2排出量をはじめとした環境負荷を軽減することが可能になります。
コスト削減のために、ポンプの省エネ対策を検討している方も多いのではないでしょうか。この記事では、ポンプの省エネ方法について詳しく解説します。


目次[非表示]

  1. 1.ポンプの省エネが重要な理由
  2. 2.ポンプの省エネ方法
    1. 2.1. 適正なポンプを選ぶ
    2. 2.2.インペラの適正化
    3. 2.3.インバータ運転の採用
    4. 2.4.省エネ効果の高いポンプの選び方
  3. 3.ポンプの省エネ対策による具体的な効果
  4. 4.ポンプの省エネ対策を実施する際の注意点
  5. 5.ポンプの電力消費量の見える化で省エネ対策をするなら『電気管理クラウド』
  6. 6.まとめ


ポンプの省エネが重要な理由

ポンプは、工場や施設で大量の電力を消費するため、省エネ化に取り組むことはコスト削減と環境保護に直結し、持続可能な事業活動に貢献します。
省エネ化によりエネルギー効率の向上ができれば、CO2排出量の削減につながるため、電力コストの削減だけでなく、環境負荷を軽減することができます。
さらに、電力使用量の削減は企業の競争力の向上に期待できます。様々なステークホルダーからのCO2削減に関する期待・要求が厳しくなる中で、企業が持続可能な成長を遂げるためには、積極的な省エネ対策が必要です。


ポンプの省エネ方法

ポンプの省エネ対策を実施することで、運転コストを削減し、環境負荷を軽減することが可能です。ここでは、ポンプの省エネ方法について詳しく解説します。

適正なポンプを選ぶ

ポンプの消費電力を削減するためには、使用条件に最適なポンプを選定することが重要です。ポンプの適切な選定は長期的なコスト削減につながり、ポンプの選定時には流量や圧力、運転条件を詳細に分析し、最適な機種を選ぶことが求められます。適切なポンプを選ぶことで、無駄なエネルギー消費を防ぐことができるため、効率的な運転が可能になります。

インペラの適正化

インペラの外径を適正化することで、ポンプの吐出量と全揚程を調整し、エネルギー効率を高めることが可能です。

エネルギー効率の向上によって消費電力の削減に期待でき、運転コストの低減にもつながります。適正化されたインペラは、ポンプの性能を最適化し、無駄なエネルギーを削減します

インペラの適正化は、ポンプの運転条件に応じて調整することが重要です。したがって、専門的な知識が必要となる場合があります。

このように、適切なインペラの選定と調整により、ポンプの運転効率を大幅に向上させることができます。

インバータ運転の採用

インバータを使用してポンプの回転速度を可変にすることで、流量を最適に調整し、省エネ効果を高められます。

インバータ運転は柔軟な運転制御ができ、効率的なエネルギー使用につながるため、負荷変動が大きい場合のエネルギーの無駄を大幅に削減することが可能です。

導入にあたっては、設備の負荷特性を十分に分析し、適切なシステムを選定することが重要です。

省エネ効果の高いポンプの選び方

省エネ効果の高いポンプを選ぶには、さまざまな指標にもとづいて確認することが重要です。

▼省エネ効果の高いポンプを選ぶ際のポイント

  • ポンプの流量
  • 全揚程
  • 出力
  • ポンプ効率

高効率なポンプを選ぶことで、運転コストを削減し、環境負荷を低減することができます。選定をする際には、ポンプの性能指標を詳細に確認し、最適な機種を選ぶことが求められます。ポンプ本体の性能指標の他、ポンプの動力となるモーターについても、モーター効率に注目し、トップランナーモーターの高クラスを採用することで省エネ性を高められます。
高効率なポンプは、長期的な運転コストの削減に寄与し、企業の競争力の向上に貢献します。


ポンプの省エネ対策による具体的な効果

ポンプの省エネ対策をすることで、CO2排出量をはじめとした環境負荷の低減と経済的なメリットが得られます。
適切な省エネ対策を実施することで、消費電力の削減だけではなくCO2排出量の削減や運転コストの低減が実現でき、持続可能な生産活動や企業の競争力を向上させるに貢献します。
省エネ対策は、企業の社会的責任を果たす手段としても重要であり、環境へ配慮している姿勢を示すことができます。また、CO2排出量の削減に関する認定であるSBT認定の取得に繋げることができれば、ステークホルダーへのさらなるアピールが可能です。


ポンプの省エネ対策を実施する際の注意点

省エネ対策を実施する際には、ポンプの稼働状況や負荷変動を十分に考慮することが重要なため、適切な計画と実施が効果的な省エネを実現します。


さらに、実施後の効果測定と継続的な改善が重要です。省エネ対策の効果を最大化するためには、設備の運転データを詳細に分析し、最適な運用方法を見出すことが求められます。
また、インバータの導入やインペラの適正化といった対策には専門的な知識が必要となるため、専門家のアドバイスを受けるのが望ましいです。


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まとめ

この記事では、工場や施設でのポンプの省エネ対策について以下の内容で解説しました。

  • ポンプの省エネが重要な理由
  • ポンプの省エネ方法
  • 省エネ効果の高いポンプの選び方

ポンプは多くの電力を消費するため効率的な運転が重要であり、省エネ対策を行うことで工場や施設における電力消費の削減に直結し、コスト削減や環境保護に貢献します。

ポンプの省エネ方法としては、適切なポンプの選定、インペラの適正化、インバータ運転の採用などがあげられます。

省エネ効果の高いポンプを選ぶには、流量や全揚程、出力、ポンプ効率などの指標をもとに選定することが重要です。

エネクラウドが提供する『電気管理クラウド』は、企業で使用されている設備ごとの電力使用状況をリアルタイムで確認できるため、省エネが必要な設備の課題を明確化できます。

実際に行う省エネ施策の効果測定も行えるため、継続的な改善が可能です。

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環境エネルギー事業協会 植杉 昌敏
環境エネルギー事業協会 植杉 昌敏
<略歴> 新日本製鉄(株)環境プロセス研究開発センターのエネルギー技術部門を経て、 (一社)環境エネルギー事業協会を設立。  (一財)省エネルギーセンターのエネルギー使用合理化専門員や、第三者認証機関のISO14001審査員/エコアクション審査員、東京都キャップ&トレード制度の検証員等を兼任。 <資格>ISO14001審査員 / 検証主任者(特定温室効果ガス) / エネルギー管理士 / 高圧ガス製造保安責任者(甲種機械) / エネルギー診断プロフェッショナル / 太陽光発電アドバイザー / 2050カーボンニュートラル 公認ファシリテーター